リーダーシップとは何か

従業員にもっとリーダーシップを発揮してほしいと考えたり、自分自身がもっとリーダーシップを発揮してほしいと言われたりした経験がある人は多いでしょう。

これほどまでにリーダーシップの重要性が叫ばれているにも関わらず、リーダーシップについて言語化できる人が少ないのは、リーダーシップがいかに難しいかということの現れだと思います。

このコラムでは、リーダーシップが求められている背景からリーダーシップ行動について概観します。コラムの最後に自分自身を振り返る簡単なワークをつけています。是非チェックしてみてください。

リーダーシップが求められている背景

これまでの延長線上でビジネスが拡大していく組織では、いかに組織を効率的に管理できるかが戦略上求められます。

既存の製品・サービスを改良、改善し、より多くのお客様に対して、より多くの人員で提供していくためには、組織を効率的に管理する必要性がでてきます。
日本では高度成長期に見られた組織管理はまさにこの段階にあります。
企業の中間管理職は、経営の目標を現場につなぐ役割と、現場での迅速な判断を行う役割が求められていました。

しかしバブル崩壊後、日本企業の国際競争力の低下によりあらわになったのが、既存のビジネスの延長線上では企業の成長はもう望めないということでした。

VUCA時代に求められる課題発見力と創造性

VUCAと呼ばれる時代では、先を予見し、ビジネスを自ら破壊し、創造していくことが求められます。

この時代では、管理職に限らず全てのビジネスパーソンが見えない課題を見つけて、新たな価値を創造をすることが求められます。
全てのビジネスパーソンがリーダーとなることを求められる時代と言えるでしょう。

ここでのポイントは、自ら課題を発見し、創造していける人材という時代のニーズが、リーダーシップ待望論と結びついているという点です。

リーダーシップとは何か

それではリーダーシップとは一体何でしょうか?
理想的なリーダー像を探す研究は、あまりにも多くのリーダー像があるために、一つにまとめきれなかったという過去があります。しかし理想的なリーダーの行動には、多くの共通点があることが分かっています。

そのことを考える前に、まずは「理想的なリーダー」と聞かれてどのような人を思い浮かべるでしょうか?
歴史上の人物で言えば、坂本龍馬、織田信長を上げる人もいるでしょう。外国の人であれば、ナポレオンやガンジー、キング牧師を上げる人もいるかもしれません。
フィクションの世界では、ワンピースに登場するルフィを理想的なリーダーという人もいます。

では、思い浮かべた理想的なリーダーに共通する“行動はなんでしょうか?
ここがリーダーシップを考える突破口となります。

リーダーシップにはさまざまな考え方があるため、ここでは3つの要素に絞ってリーダーシップ行動の特徴を説明します。

1. ビジョンを掲げる

リーダーは数字の目標とは異なり、ドキドキ・ワクワクするような未来を提示します。他の人が見ていない未来や隠された課題を発見し、ビジョンを提示します。

キング牧師のI have a dreamから始まる演説を聞いたことがある人は多いと思います。多くの人がキング牧師の掲げる未来に共感をしたからこそ、あそこまで大きな公民権運動が広がったと言えます。

2. 率先垂範する

リーダーは指示や命令を出すのではなく、自らが率先して行動を起こします。その行動を見てフォロワーが集まることで、大きな流れに変わります。

環境運動が世界中に広がっています。その動きを作り出した一つのきっかけは、スウェーデンのグレタ・トゥーンベリであるというのは多くの人の認識が一致するところだと思います。彼女は一人で国会議事堂の前に座り込む行動を始めました。そこから多くのフォロワーが賛同し、大きな環境運動へと育っていったのです。

3. 一貫した判断基準に基づく意思決定

リーダーは判断がぶれずに一貫した考え方に基づき決定を下します。

一貫した判断基準を持たないリーダーは、常に方針が変わってしまい、フォロワーの混乱をきたします。
ガンジーの非暴力・不服従運動はまさに一貫した考え方に貫かれていたため、賛同したフォロワーも行動を起こすときの指針とすることができました。

リーダーシップは知識ではなく行動

リーダーシップは教えることができません。
これまで見てきた通り、良いリーダーシップは知識によってもたらされるのではなく、行動によってもたらされているからです。

リーダーシップ人材を増やすには環境づくりが不可欠

それでは、リーダーシップを発揮する人材を増やすことはできないのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
たとえ、どれだけ小さな行動であっても、リーダーシップを発揮する場面はたくさんあります。例えば、忘年会の幹事であってもリーダーシップを発揮することはできます。

そのためには、リーダーシップを発揮する環境づくりが不可欠です。前例踏襲しか認めない組織では、自ら課題を見つけて新しい未来を提示するリーダーを生み出すことは難しいでしょう。

自身の経験の棚卸しから指針が見えてくる

また、自分自身のリーダーシップを振り返ることも有効です。幼少期から振り返ると、人間は誰しも多かれ少なかれ、何かしらのリーダーシップを発揮した経験を持っているはずです。その時に何を目標として掲げたのか、なぜフォロワーがついてきてくれたのか棚卸をしてみます。

そこから先ほど挙げたリーダーシップ行動を当てはめてみて、再度リーダーシップを発揮する際の学びとします。

これを行うことで、いまリーダーシップを発揮するとしたらどうするべきか、個人ごとの指針ができるはずです。

先ほど提示した3つのリーダーシップスタイルを振り返るワークシートを準備しました。リーダーシップを組織で振り返る際にご活用ください。

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