【企業研修に関する実態調査】受講者の約8割が「研修の内容を覚えていない」と回答
2023年4⽉に、企業に勤めるビジネスパーソン214名を対象に「企業研修に関する実態調査」を実施しました。オンライン形式など学ぶスタイルが多様化してきた昨今、受講者は実際のところどんな気持ちでいるのか、また企業研修に対してどのような価値観を抱いているのか、調査結果を公表いたします。
調査結果の概要
- 研修の内容を覚えていない⼈が79% 「ためになった研修は半分以下」が78%
- 研修と仕事のバランスをとるのが困難… 「仕事が忙しくて研修を受けたくない」と回答した⼈が50%
- 研修に対する不満の1位は「時間が⻑かった」こと
- 不満はありつつも、スキルアップには積極的!スキルアップのために研修を受けたい⼈が半数以上
- オンライン研修にも67%が肯定的
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1. 研修の内容を覚えていない⼈が79% 「ためになった研修は半分以下」が78%
これまで受けた会社の研修で覚えている内容を尋ねたところ、「全く内容を覚えていない」と回答した人が26%、「あまり覚えていない」と回答した人が53%と、全体の79%が研修の内容を全く、もしくはあまり覚えていないという結果になりました。
また、「いまでも受けて良かったと思える研修はどれくらいありますか?」という質問をしたところ、「ほとんどなかった」が43%、「半分より少なかった」が35%と、「受けて良かった研修は、今までの半分以下しかない」と回答した人が78%を占めています。年齢別にみると、20代で「受けて良かった研修は今までの半分以下」と回答したのが71%に対し、50代は82%と、年齢があがるほど「ためになる研修、受けて良かったと思える研修が少なかった」と、今までの研修に対して否定的な回答が増えています。
あらゆる企業で様々な研修が実施されていますが、実態は「受けても内容を覚えていない」「受けて良かったと思えない」など、必ずしもプラスに働いているわけではないことが分かります。
2. 研修と仕事のバランスをとるのが困難… 「仕事が忙しくて研修を受けたくない」と回答した⼈が50%
業務と研修のバランスについて、「仕事が忙しくて研修を受けたくないと思ったことはありますか?」という質問をしたところ、「仕事が忙しいため研修に参加したくないと思った」経験を持つ人が約半数の50%もいることが分かりました。
1日がかりの研修などに参加するために業務調整を行うことの負担を感じているビジネスパーソンが多いことが浮かび上がります。
3. 研修に対する不満の1位は「時間が⻑かった」こと
研修に対する不満について聞いたところ、これまで受けた研修で一番不満だったことの1位は「時間が長かった」ことでした。仕事が忙しくて研修を受けたくないと思ったという回答と同じく、ビジネスパーソンの時間に対する意識の高さがうかがえる結果となりました。
続く2位は「研修の中身がなかった」、3位は「業務との関連性がなかった」と、研修内容と仕事への関連性や、仕事への活用可否のからくる不満が43%を占めました。
4. 不満はありつつも、スキルアップには積極的!スキルアップのために研修を受けたい⼈が半数以上
オンライン研修にも67%が肯定的
「スキルが伸ばせるなら今後も積極的に研修を受けたいと思うか」と尋ねたところ、54%が「とても思う」「やや思う」と肯定的に回答しました。年代別にみると特に20代、30代は61%が肯定的な回答をしており、年代が若いほどスキルアップの研修に前向きであることがわかります。
また、コロナ後に急速に浸透したオンライン研修についても67%が肯定的な回答をしています。研修の手法に関しては年代によって傾向の違いがみられず、全世代でオンライン研修が浸透していることがうかがえます。
調査概要
- サンプル数:214
- 調査対象:会社員
- 調査期間:2023年4月19日
- 調査方法:インターネットリサーチ
※本調査では小数点第1位で四捨五入しているため、足し上げても合計数値が100%とならない場合があります
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