導入事例 京都フュージョニアリング様
新入社員に即戦力が求められる現場でも、週1時間の細切れスタイルで学ぶ時間を確保
核融合発電のスタートアップとして知られる京都フュージョニアリングの與語様にEdWorks(エドワークス)の提供するソフトスキルトレーニングの導入の経緯や魅力についてお伺いしました。
スタートアップを選んでくれた若手にも成長してほしい
今回は御社に入社された新人社員向けに1か月半のトレーニングを実施しましたが、実施された背景について教えて頂けますでしょうか。
当社は2019年11月に設立されたスタートアップで、当初は即戦力となる経験豊富なメンバーのみで事業運営を行っていました。ただ、当社の競争力の根幹であるフュージョン(核融合)エネルギー関連の知識や技術・ノウハウを、重鎮メンバーから若手・後世へきちんと引き継いでいくことも当社の存在意義として設立当初から重要視していたことから、昨年より数名ですが大学院新卒も採用の選択肢に入れ始めました。
スタートアップは大企業とは異なって徐々に難しい仕事をステップバイステップで任せるというやり方が取れないため、すぐに現場で戦力として活躍してもらうというのが実情です。そうなると、チームワークであったりコミュニケーションの取り方であったりを、体系的に学ぶ時間が取れないというのが課題でした。
会社としてもせっかくスタートアップを選んでもらった若手の方々に成長してもらい、この会社に入社して良かったと思ってもらいたいと考え、今回トレーニングを実施頂くことを決定しました。
第3者からの分析と客観的なデータをきっかけに得られた振り返る機会
今回のトレーニングを受けて、会社にどのような変化が見られましたか。
これまではビジネスパーソンとして自身の成長やスキルを振り返る機会があまりなかったため、今回のトレーニングの機会を得て、受講生自身が自分の弱み、強みを振り返る機会になりました。実際、受講者からは、「自分の勘と経験でやっていたことに対して、ひとつのメソドロジーを提示されたことで、より一歩引いた目線で考えられるようになった」といった声があり、会社側としても嬉しい反応でした。
特に新卒社員の方は良くも悪くも、いまの会社や上司しか知らないですから、客観的に普段の上司や同僚とのやりとりを振り返る機会もありませんでした。EdWorksさんから受講生の分析と客観的なデータを提供してもらうことで、現場での指導により一層客観性を持たせることができたというのも良かったです。
週1時間の研修スタイルは現場、受講者、双方から好反応
1日研修ではなく、週1時間ずつ行う研修スタイルに関してはどのようなご意見が出ていましたか。
教育の重要性は理解しているものの、現場としても受講する側としても、丸一日を研修のために費やすということには少なからず抵抗があります。その点、週1時間の細切れであれば、短時間かつフレキシブルに対応ができるので、社内としても受講者としても大変有難いという反応でした。また、受講生からも、毎週学んだ内容をきちんと消化しながら進められたという声が挙がっていました。
受講者の声から感じ取れる確かな効果
他社にEdWorksを勧めるとしたら、どのような点をお勧めしますか?
ソフトスキルのトレーニングとなると、得てして「こうあらねばならない」という型の押し付けになってしまうケースがありますが、EdWorksの講師はアットホームな雰囲気作りをされていて、正解を押し付けたりせず、業務の相談をしながら進められる点が良かったと思います。
実際、受講者からは、普段の上司の指導などに対しても、“もしかしたら●●のような背景や意図があっていまの指示があるのかもしれない”など、相手や自分の置かれているコンテクストを想像しながら受け止めるようになった、といった、漢方薬のようにじわじわと効いてくるような効果も感じているという声もありました。『ソフトスキルを向上するために必須の10か条』のようなキャッチーな小手先の手段ではなく、ロジックを基盤に、受講者それぞれが自ら考え、応用できるような導きをしていただいたと感じています。
担当講師の声
株式会社EdWorks 首藤 啓成
今回はファシリテーション、コンフリクトマネジメント、判断力を磨くトレーニングを実施しました。通常は中堅社員向けに実施するケースが多いため、難易度の設定に最初は頭を悩ましましたが、事前のスキル測定で、既に基礎部分がしっかり身についていらっしゃると判断したため、敢えてチャレンジングな内容で実施しました。
参加された皆さんは1年目とは思えないほどしっかりされていて、自身の仕事や周りの同僚の方々を客観的に見ることができていました。そのため、今回行ったトレーニング内容も自身の仕事に当てはめて、翌週には実践した結果をお話されるなど、理想的な学びと実践のサイクルが回せたと考えています。
企業紹介
京都フュージョニアリング株式会社
京都大学の長年にわたる核融合研究の成果に基づき2019年に設立された、フュージョンエネルギープラント機器の開発に特色を持つエンジニアリング企業。
プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体移送ポンプを始めとした先端核融合工学分野において世界有数の技術力を有しており、英国原子力公社を始め全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持つ。日本のものづくり力を結集し、革新的なエンジニアリングソリューションを世界に提供することで、人類に究極のクリーンエネルギーを提供し、フュージョンエネルギーという新たな世界市場を創出することを目指している。
※記事の内容および所属等は取材時点のものとなります。